おこんばんは。井戸の博士でござりまする。
今回はmifaさんの作品を、
ご紹介させていただきましょうぞ。

井戸の博士の助手ラヴィアンです♪
はじめにmifaさんの紹介をさせていただきます。
mifaさんは2014年2月から活動されているユーザーの方で、
現在までに7つのゲーム作品と、
多数のイラスト作品を公開されていらっしゃいます。

思えば2014年はmifaさんの年と言っても過言ではなかったなあ・・・
どの作品にも人を惹きつける魅力がある。
今回、この方の作品はなぜ魅力的なのか？ということを、
全部のゲーム作品を紹介しながら、とっくりと語ってみよう。

まずmifaさんが公開されている7つのゲームを挙げておこう。
個別の作品のレビューを見たいときはタイトルをクリックしてね。
あとmifaさんがご自身のブログでゲームの背景や設定を書いておられるので、
リンクを一緒に掲載しておこう。興味があったらお読みくだされ。

では始めようか。
最初に、ちょっとラヴィ君に聞くけど、
mifaさんの作品の魅力はどこにあると思うかね？

そうですね・・・
mifaさんの作品の良いところのひとつは、
プレーにあまり時間がかからないことでしょうか。
mifaさんの計算によれば数分程度から15分くらい、
長いお話でも30分以内にはクリアできるはずです。
プレーする人が気軽に遊べるように配慮されていると思います。

うむ。確かに遊びやすいのは魅力のひとつだな。
じっくり遊べるゲームには、それはそれで魅力があるが、
敷居を低くしてユーザーを広く受け入れるというのも重要なことだ・・・

しかしラヴィ君、それだけではないぞ。
単に遊びやすいというだけならば、チュートリアルでも構わん・・・
mifaさんの作品のすごいところは、
遊びやすい内容でありながら、
驚くべきクオリティの高さを備えている点にある！
今からその理由を説明しようじゃないか・・・

mifaさんの作品には、演出に対する深いこだわりがある。
例えば素材の使い方ひとつを取っても、工夫が見られる。
具体的に作品を見てみることにしよう。

この作品は江戸風の横丁が舞台になっておる。
まずは下の風景を見てほしい。
使われている素材は、敦煌回廊さんやebitiri62さんの、
和風のゲームではよく使われる素材なんだけど、
雰囲気が他のゲームとはひと味ちがうと思わんかね？

そうですね。
確かに生活感というか、リアリティが感じられます。
住んでいる人の息遣いが伝わってくるようですね。
お店の看板の作り方がおもしろいですね。
雰囲気がよく出ていると思います。

この看板の作り方もうまい工夫だよね。
初めて見たときは、えらく感動したものだ・・・
こんな感じで舞台や登場人物が丁寧に作られていて、
世界観がしっかりと表現されている。
だから臨場感を持って作品に入って行けるのだ。
先に進むのが楽しみでしょうがない！

他にも、途中であっと驚く演出があって、
最後までプレーヤーを飽きさせません。
物語のテンポも良くて、プレーしていて非常に充実感がありますね。

使われている素材は広く使われているなじみ深いものだが、
巧みな演出によって見違えるような作品になっているのが、
おわかりいただけたかな？

mifaさんの演出の巧みさを示す作品を、もうひとつ紹介しよう。

こちらは鷹匠をテーマにした物語ですね。
お話に登場する「天鳥」は、
spielerei8707さんのキャラクターが使われていますが、
優しそうな雰囲気がぴったり合っています。
物語の展開を考えると、切なくなってしまいますが・・・

こちらの作品も、素材の使い方に工夫が見られる。
例えば、物語の途中で挿まれる回想シーン。
人間と鷹や動物たちとの交流がうまく描かれている。
セピアで彩られた風景は、プレーヤーに深い印象を与えることだろう。

この作品は登場人物の心の動きに重きが置かれている。
それゆえ、心理描写が非常に細やかに表現されているのだよ。
効果音、間の取り方、ちょっとした動作といった、
何気ない演出のひとつひとつに深い意味が込められている。
余裕のある人は、ぜひ演出に注目して見ていただきたい。
深い表現に驚かされるはずですよ、たぶん。

言われてみれば、登場人物の行動が生き生きと表現されていますね。
主人公の感情が直接プレーヤーに伝わって来るような気がします。
だからこそ、とても悲しい物語ですが、
プレーされた方はみんな心を動かされるのでしょうね。

終わった後もいろいろと考えさせられる素晴らしい作品だね。
エンディングは３つあるけど、どれが正しいというものでもないし、
それぞれに思うところがある。
演出が最後まで丁寧に作られているので、
ぜひサウンドをＯＮにして、すべてのエンディングを見ていただきたい。

優れた文章は、行間を読むことができる。
それはゲームであっても同じことだ。
mifaさんのゲームの中にも、さりげなくも深みのある言葉が出て来る。
それが世界観をより奥行きのあるものにしている。

この作品は内容がシンプルで、
プレー時間も数分程度の小さな物語だ。
しかし、プレーヤーの心に残る余韻がある。
なんと言うんだろう、
ゲームをクリアして終わらせるのが名残惜しいというか、
もうしばらくこの世界にとどまっていたいというか・・・

それは・・・ゲームの中で、
いくつかの旅立ちと別れがあるからではありませんか？
この作品のテーマになっている「春」が、
別れの季節でもありますから・・・

そうかもしれん。
わしがプレーしていて思ったのは、
この作品には心に残る言葉がある、ということだ。
登場人物のそれほど長くない台詞の中に、
心に訴えかけるものを感じた。
血の通った言葉に出会ったと言うのかな・・・

確かに台詞の表現が印象深いですね。
何気ないんですが、春を待ち望む人たちの、
優しくて暖かい感情が静かに表れています。
博士の痛んだ心が、
それを敏感に感じ取ったのかもしれませんね・・・

うっうっ・・・そうなんだよ・・・
この世知辛い世の中で、わしの心もすっかり荒んでしまって、
もっと人間らしい心を・・・
って何を言わせるんだ、ラヴィ君。

ともかく、この作品は希望と温かい雰囲気に満ちている。
卒業の季節にプレーすると、いっそう思うところがあるかもしれん。

こちらは「みんなのゲームクリア屋をつくろう！」という企画の参加作品だ。
かなりシンプルな作品なんだけど、台詞の中に、
漫画やアニメのパロディがふんだんに出て来る。
知っている人なら、にやりとするに違いない。

ゲームに登場する鉛筆のようなキャラクターは、
ドリームさんというユーザーが考えた、
「えんぴつくん」というオリジナルキャラが、
モチーフになっています。
mifaさんのバージョンもかわいらしくて、
愛すべきキャラクターになっていますよ♪

博士は、台詞や演出面を特に評価されているみたいですが、
ストーリーやキャラクターの魅力も
忘れてはいけないと思います。

ああ、それはもちろんだとも。
ではストーリーとキャラクターに特に魅力がある作品を、
ひとつ紹介しよう。

この作品はバレンタインデーをテーマにしておる。
小さな女の子がいとこのためにチョコレートケーキを作ったのだが、
そこへ突然、悪者が表れて・・・というお話。

このお話のユニークな点として、
レンジやドライヤーといった家電が主人公を助けてくれます。
けなげに敵に立ち向かう家電の皆さんが、
とてもかわいらしいんです♪

家電のキャラクターはアイコン素材として公開されておりますよ。
現代風の素材ってあまりないから貴重なんだよね・・・
で、悪者を追いかけて、
チョコレートケーキを取り返すわけだが、
その後意外な展開が・・・

それはプレーヤーの皆様が、ぜひご自身で確かめてください。
とてもほのぼのしてほほえましいお話です♪
プレーされた方の感想を見ると、
作品に登場する、ある人物に同情する意見が、
けっこう多いみたいですが・・・

わしも、この御仁には深く同情するね。
この方の気持ちを考えると腹が、いや、胸が痛くなる・・・
他の作品もそうだけど、この作品は特に、
一度クリアしたら、
もう一回最初からプレーしてみることをお勧めするね。
登場人物の真意に笑いが、じゃなかった、
涙が止まらなくなること請け合いですぞ。

イラストこそ、mifaさんの世界観や感性が、
最もいかんなく発揮されていると言っても過言ではあるまい。
mifaさんのイラストが印象深い作品を紹介しよう！

この作品は、すべてがmifaさんが描かれた、
イラストと詩で構成されています。
ゲームと言うよりも、純粋に絵本と言っていいと思います。

透明感のある幻想的な絵と、抽象的で含蓄のある詩が、
独特な世界を作り上げている・・・
個人的には宮沢賢治の童話のような雰囲気を感じました。
なんとなく考えさせられて、それでいてどこか癒されて、
まさに子供も大人も読める童話となっております。

すぐに最後まで読める手ごろなボリュームになっているので、
ここで多くを紹介することはいたしますまい。
ぜひ自分の目で見て、雰囲気を感じ取っていただきたい。

こちらはRPGですが、
一部の場面でmifaさんの絵が登場します。
やはり幻想的で独特な世界が表現されています。

この作品は「輪廻転生」という深遠なテーマを扱っているのだ。
そのためか、mifaさんの描かれた絵にも
どこか神秘的な雰囲気が漂っている。
その一方で何か親しみも感じられる・・・
子供に輪廻について教える絵本として、
こういう作品があってもいいんじゃないかと思ったよ。

こちらの絵は、mifaさんのブログで全身像を見ることもできます。
動物や植物を女性に擬人化したもので、
それぞれ特徴となるアクセサリーを身に着けているそうです。
幻想的な中に、ちょっとシックな雰囲気も感じられるのは、
そのためでしょうか。

言っておきたいことがもうひとつある。
この作品はストーリー展開が素晴らしい！
理不尽な状況と大いなる自然の摂理を経て、
辿りつく真相と結末には、誰もが衝撃を受けることだろう。
さっきも言ったような気がするけど、
クリアしたら、ぜひもう一度プレーしてもらいたい！
周到な伏線に唸らされること間違いなしだ！

mifaさんの絵について補足いたします。
mifaさんはゲーム以外にも、イラスト作品を素材として公開されています。
精霊、妖怪、モンスターなど人外の存在を描かれることが多いようです。
少しだけ紹介させていただきます。

やっぱり幻想的で、どこか親しみのある不思議な雰囲気がありますね。
色使いがとても繊細で綺麗です。
最近は、即興作成大会に絵を投稿されることが多く、
毎回ひそかに楽しみにしております♪
公開素材のリンクを載せますので、
素材を探すときや、気分転換したいときに気軽に覗いてみてくださいね。

こうして見ると、mifaさんの作品は世界観に魅力があるのだな。
それが演出や台詞やキャラクターという形で的確に表現されている。
しかも、遊びやすいボリュームに凝縮されているのだ。
これで面白くないわけがないね。

どの作品も楽しさと感動があって印象深いですものね。
幅広いユーザーに受け入れられて、
評価が高いのもうなずけます。

まあ、偉そうなこと言いましたけど、
わしごときに作品の優劣なんて決められませんよ。
全部の作品が素晴らしい！
プレーするたびに感動しておるんです。
だから全作品をレビューさせていただきました。

このレビューを見て、おもしろそうと思う作品があったら、
気軽に遊んでみてくださいね。
そうすると、レビューを書いた博士も、
冥利に尽きると思います。

では最後にイメージイラストを・・・
ここまで読んでいる人がどれくらいいるんだろうか・・・

まあ、そこはお気になさらずに・・・
今回は「領主の天鳥」をテーマに描かせていただきました。

それでは皆様、お付き合いいただきありがとうございました！